変化の為の自覚

何かを変えたいと思った時に通る道があります。私が20才の頃指も速く動くし大概の難しい曲もコピーしていたので演奏に自信を持っていました。で近所にあるギター教室に興味半分で入門。当然自信満々で先生や他の生徒に対峙したのです。

一度弾いてみてと云われてブルーズ16小節を得意になって弾いていたら先生からリズム感ないなー、指は動いてるけどピッキング荒すぎて音が抜けてない、正直ぴんとこずその日は帰りました。その日から義務感でフィンガリングやリズムトレーニングに入ったのですが、当然身に付いていきません。自覚のないまま取り組んでいるのですから。

そんな時僕より若い高校生の生徒と先生を交えてセッションした時に相変わらず荒いピッキングとリズム感のない速弾きを連発する僕を横に若い彼は奇麗なピッキングでおと抜けの良いフレージング、先生に至っては僕の半分以下のフレーズであえていっさいソロを弾かずオブリとコードバッキングだけでかっこ良いフレーズを連発してきました。

ギター弾きはすぐに華やかな速弾きに囚われ一番肝心なリズムや気持ちの良い音程感を忘れてしまう典型でした。この体験からの変化は凄まじく、自分に向かい合うため基礎練習の毎日が続くのですがこんな簡単な事も出来ないのかと自覚させられるのです。当然自信はなくし日々日々へたになっていく自分と向き合いながら練習をつづけなければなりません。

そんな状態だと大抵の人はあきらめてしまうのでしょう。あきらめなかったのは本当の今の実力は自覚できたからなんでしょう。どんな事でも変化をおこしたい時には失うものもたくさんあります。変化をする時には今までの自分との戦いになります。今までのやり方で弾けたフレーズも新しい弾き方では弾けなくなってしまうからです。

また変化には時間がかかります。かかる時間は個人差があって様々です。でも時間がかかっても自分にとって正しい道が見つかれば必ず変化は始まります。これだけは断言できる事です。

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