やっぱり正解はない。

音楽を生業にして30年近くなります。
毎日音楽に接しているのにまだまだ音楽に飽きる事はないようです。
何故なのかを考えてみた事があります。
自分なりに先が見えたもの、経験や憶測によって展開がみえるもの
予想出来る物には先に結論をだして答えを導いてしまう。
そうすると、どんな事にもわくわくしたり興味や驚きがなくなるものです。

私はラッキーな事に自分の音楽だけではなく、様々なジャンルのミュージシャン
とギタープレイ、レコーディングエンジニア、プロデュース、等色んな形で関わります。
それぞれの個性と向き合うにはかなりのエネルギーと覚悟が必要です。
時にはアーティスト自身の性格や価値観にも心を添えなければならないケース
もあります。

今までの常識や既成概念をふっとばす個性がきた時に自分の感性の
積み重ねが問われている気がします。

いつも、新しい仕事に取りかかる時には出来るだけフラットな感性のまま
向き合えるように、タブーをなくし、様式に縛られずにしなくてはならないようです。
でもそう思えるには音楽の既成の常識や時代によって変わる音楽の流れを
知らなければ何がはみ出て面白いのかが解らないのです。

普段は沢山の情報や常識に目を向けていても、あたらしい仕事に入った時には
全てを忘れて向かいあう勇気が必要です。

私達は正解のある世界に住んでいるのではなく正解を自ら創り出す世界に
住んでいます。

マスタリング

ミックスが終わった音源は曲毎にマスタリングという
作業を行い、曲間を決めて1枚のCDになります。
その際1曲毎にボリュームを調整したり、EQで音場を
整えたりするのです。

もし、宅録で作ったCDーRの音源をプレスするにも
マスタリングのソフトを使ってオレンジブックという
フォーマットのCD-Rを作らないとプレスの工場でプレス
を受付してもらえません。

1枚のCDにする場合に大切な制作過程になります。

ツインリバーブ修理

今日、ツインリバーブをレンタルされたお客様、
ツインリバーブが使用出来なくて申し訳ありませんでした。
レンタルが終わってから、分解掃除し、接点洗浄いたしました。
今の所、症状は収まっています。

ツインリバーブはCTSという有名なメーカーです。
音色が良いので有名ですが、ガリがおき易いのが玉にきずです。
今日は2時間かけて接点洗浄。
密閉型なのですきまから洗浄剤を流し込みひたすらノブを
回すのを繰り返します。

どんなアンプもどんなギターのボリュームも使ってくると
ガリは出易くなりますが、使わないとまたガリが出て来て
しまうものなんです。
工業製品は毎日電源をいれて適度に使用している状態が一番安定
するものなんです。

個人てきには国産のポッドが耐久性もあるので好きなのですが、
音色変化もおきてしまいます。
これからもツインリバーブのガリとはおつきあいが続きそうです。

ギターアンプのEQの秘密

ギターやベースアンプにはトランジスタ型、真空管型、プリチューブパワートランジスタ型、
デジタルモデリング+トランジスタ、等まだまだ様々な組み合わせがあります。
それぞれ長所、短所があります。

真空管型はトランジスタに比べて音が太く、低域が逃げません。
歪ましても耳につく倍音は少なく、音が痩せません。
その分、ピッキングの反応はトランジスタより遅く感じます。
アタックスピードが豊かな生音の為、ピークが遅れる感じがします。
真空管のEQは基本10を起点として余計な物を減らしていくと理解しやすい
ようです。真空管はある程度ドライブしている状態のほうが張りも音色
も生き生きするからです。

トランジスタは真空管に比べ、音が固くはっきりします。
低域よりも中域や高域に鋭さがありピッキングにも素早く反応します。
トランジスタは歪みには向かないという評価もありますが、
トランジスタだけのシャープな歪みはカッティング等では
威力を発揮します。特に7th,9th系のテンションも潰れる事なく
表現してくれます。
確かCHARのデビュー当時はピービーのレナウンというトランジスタの
名機を使っていた記憶があります。
トランジスタのEQは基本5を起点にして強調したいものを上げてみてください。
トランジスタは音を飽和させ過ぎない事がシャープな音色を保つ秘訣になります。

音量と音圧

この1週間はREC,MIXと連日慌ただしく過ごしていました。
さて、音量と音圧は何が違うのでしょうか。
宅録を一度でもされたかたには実感があるでしょうが、mixの
際に聴こえないものがあるとMIXのフェーダーの音量をあげていきますよね。
そうするとデジタル領域だとすぐにクリップしたり、他の楽器やボーカルも
音量に埋もれていきます。
そこで、EQやPCのボリュームフェイドを書きこんで対応するのですが、
今度はバックとなじまない、こんな事を繰り返していってしまいます。

確かに最初に音量を稼いで録音するのは大事な事ですが、もう一つ
音圧を作る事も必要です。少し変ですが、身体に例えると音量は背の高さ
音圧は筋肉の量。

音量が小さめでも音圧を作っておけば細かいフレーズも埋もれず再生できます。
ではどうやって音圧は作っていけば良いのでしょう。
プラグインのコンプではなかなか実感出来ないのですが、
シンプルで安価な使えるコンプ/リミッターが意外と手に入ります。

埋もれては意味がなく、曲の構成上大事なもの、ボーカル、ベース
ギター等だけにでも豊かな音量と音圧を作ってあげておけば
mixの時に埋もれてしまいません。
音量音圧も稼げていれば音量は小さくても存在感のあるトラック
になるはずです。

もし、家にPCしかなく、録り終わったもの音圧を加えたい時は、
クリップしないように、プラグインのコンプ、リミッター、EQで
音量音色を作ったものをバウンスではなくアナログ出力して
もう一度PCにアナログで録音してみましょう。
少しは音量と音圧を稼げるはずです。

このデジタル時代だからこそアナログの意味がどんどん認知されて
いく事になる気がします。
若い世代にとってはアナログの音色は新しい音色なんです。

プロモーションビデオ制作開始

2013年の”お試しレコーディング”と新たなサービス”プロモビデオ”制作
の概要が決まりました。

WEBホームページでどんどんUPしてアピールしていきましょうー。

2013”お試しレコーディング”
(お試しRECで録音された音源は販売する事が出来ません。
コンテストやプローモーション等にご利用ください。
録音後、販売に使用する場合は差額を収めて頂ければご利用
可能になります。バンドは1曲、弾き語りは2曲が録音可能です。)

1)プロモ用音源
平日am10;00~18;00の内6時間、夜中24;00-30;00
の時間帯に限ります。

¥10,200~¥12,000/6h+MIX/2h
担当エンジニア:上山大輔、間所義和

2)プロモ映像付きレコーディング
お試しRECにプロモ―ション映像の制作を同時に行います。
ロケはスタジオ内で行います。条件はお試しRECと同じで、
mix後トラックに合わせてRSTで映像を録画します。
編集はおまかせになりますのでご了承ください。

¥10,200~¥12,000/6h+MIX/2h+映像ロケ2時間
合計¥50.000-

3)プロモーションビデオ制作
フクダスタジオでは映像制作を行える業者とのタイアップに
より映像制作が可能になりました。
webのHP上やライブでの映像効果にどんどんご利用ください。

1、以前に録った曲に合わせての映像制作
ロケ地 フクダスタジオ内で1日制作
¥25.000-+スタジオレンタル代金

2、本格的なプロモーション制作
ロケ地、日数、編集含めての別途見積になります。
(例、ロケ2日、編集2日等で¥50,000-を予定
しています。)

参加バンド募集中

まだ後3枠空いています。
大人ばかりなので楽しくライブしませんかー?

担当間所(まどころ)まで連絡してください。

フクスタ”大人ロック”のイベントを初めて京橋”ism”で
行う事が決まりました。
毎回、沢山のお客様で賑わいます。
みなさんも是非参加してくださいねー。
沢山のご応募をお待ちしています。

条件
1、本番25分、転換10分
2、チケットノルマ ¥1200-×15枚ー¥18、000-
キャッシュバックは16枚から50%
3、メンバーの中で30才以上の方が一人でもいれば参加OK

ご参加お待ちしています。

YDB録音開始

新メンバーになってから、初めてのRECが始まりました。
70年代のビートパンクに影響受けたこぎみよいサウンドが
彼等の良い所。
今回もベース、ドラム、ギター2本でマイクのかぶりは
おかまいなし。

ライブの疾走感を一番大事にしたセッティングは、最初に
BD,スネア、ベース、ギターの音色を作るのに時間がかかります。
でもここが決まればライブの疾走感が表現できるかっこ良い
トラックになるはずです。
ベースのPUの出力が激しすぎたので、ボリュームを9に
してもらいました。
これで芯のある音色が得られました。

何度も仮RECをしてBDの音程アタック感とベースの音質を
調整して完了。

お陰でかっこ良いサウンドになりました。

録音の下準備

この水曜、木曜は録音、ミックス、と忙しい2日間でした。
木曜は”good vibracion”金曜は和多田くん。
少しずつですが、音色や定位をお互いに作っていく過程
は時間はかかりますが、楽しい時間です。

ミックスは正解がありません。
正解を導きだすには、ミュージシャンの感性や、
辿り着きたい音色にいかに近ずけるのかだと思っています。

先日もミックス前にミュージシャンのライブに行き、出音を聴いたり
サンプルの音源を聞き直したりと、準備が必要です。

なかなか日程が合わず機会に恵まれない時は出来るだけ話しをして
進むべき道を探します。

音楽はまさに人が創り出すものですから。