やっぱり正解はない。

音楽を生業にして30年近くなります。
毎日音楽に接しているのにまだまだ音楽に飽きる事はないようです。
何故なのかを考えてみた事があります。
自分なりに先が見えたもの、経験や憶測によって展開がみえるもの
予想出来る物には先に結論をだして答えを導いてしまう。
そうすると、どんな事にもわくわくしたり興味や驚きがなくなるものです。

私はラッキーな事に自分の音楽だけではなく、様々なジャンルのミュージシャン
とギタープレイ、レコーディングエンジニア、プロデュース、等色んな形で関わります。
それぞれの個性と向き合うにはかなりのエネルギーと覚悟が必要です。
時にはアーティスト自身の性格や価値観にも心を添えなければならないケース
もあります。

今までの常識や既成概念をふっとばす個性がきた時に自分の感性の
積み重ねが問われている気がします。

いつも、新しい仕事に取りかかる時には出来るだけフラットな感性のまま
向き合えるように、タブーをなくし、様式に縛られずにしなくてはならないようです。
でもそう思えるには音楽の既成の常識や時代によって変わる音楽の流れを
知らなければ何がはみ出て面白いのかが解らないのです。

普段は沢山の情報や常識に目を向けていても、あたらしい仕事に入った時には
全てを忘れて向かいあう勇気が必要です。

私達は正解のある世界に住んでいるのではなく正解を自ら創り出す世界に
住んでいます。