デジタルの張り付き感

まだまだ、録音の日々は続いてなかなか更新できずにすいません。
この間のmixは典型的にアナログサウンドを追求していく新生”YDB”でした。
ほぼリバーブを使わず、オフマイクの音をどれだけ混ぜるかでリバーブ感を引き出していきました。

アナログ感を人が感じるには倍音の要素が大きいようです。
オーディオファイルの波形をPCの中で見た事のある方には
解るのですが、音は全てギザギザのあるのこぎり波形といわれて
いるものになります。

アナログで入力されたものでもデジタル領域になると耳障りの悪い倍音
を発生してしまいます。

波形としての宿命を背負っているなら最初の音色としてアナログ感を感じる
ものを作っていく必要があります。

PCMIXで後はプラグインやファイル編集でどうにでもなると豪語する方もいますが、
データやタイミングをいじれても音色の倍音はいじれません。

宅録で楽器の音色を作る時には出来るだけアナログ機器を介してPCに取り込む
事が重要だと思います。例えばボーカルだったらプリアンプやコンプ、
ギターは小さくてもギターアンプの音をマイクで録音、シンセはアナログミキサーを
とうして等、少しの手間であの張り付き感の強い音色にリバーブではない距離感を足す事
が可能です。

ギターの場合よくリアンプ(録音したギターの音をアンプで鳴らして録音)の手法を使う事も
ありますが、音の情報量が多すぎて
うまくいきません
音色をコンパクトエフェクターで作り直し歪みの少ないアンプ(BASS ANP)で鳴らした
ほうがまだコントロールできる音色が手に入りそうです。

デジタルの音色はこれからは主流なのでアナログの長所とデジタルの長所を併せ持つ
録音スタイルをまだまだ模索し続けています。