恐れない

自分の作っている音楽や音色の感覚がみんなと違うと思える人がいます。そんな人は孤立感を深めたり、人と違う感覚に不安を憶えたりします。でもそもそも音楽が商業化する以前の音楽には個性的なミュージシャンが目白押しでした。今よりもはるかに規模の小さいホールでも熱いファンに囲まれて充分なPAもないままライブを行っていました。個性的と独りよがりは紙一重です。でも本当の個性には他人を黙らせる力を持っているものです。

レコーディングエンジニアやプロデュースをその個性があるミュージシャンと仕事をさせて貰っている時に新たな価値観や感覚をぶつけられる時があります。最初はとまどい迷い進んでいくのですが、間違った提案を何度もしていくうちに相手が反応していく時があります。彼自身も確固たる確信を持たずに反応していく時には尚更その個性を形にする喜びを共有しながら創り出せるのです。

時間のかかる行程を経てこそ個性の本質にあたる気がします。音楽をジャンルやパターンではなくほんとうの個性を見つける為にライブや練習には出来るだけ顔をみせていくのです。

個性を自覚出来ている事は決して悪い事ではありません。人と違う個性こそ育っていく意味のある個性です。決して恐れないでください。